そもそも療養費ってなに?

こんにちは!
いつき総研の久保です。
今回は、「療養費について」お話したいと思います!
医療費と療養費の関係性や推移についてまとめましたのでぜひご覧ください♪
療養費とは?
一言で説明すると、療養費は医療費の一部です。
まず医療費から説明すると、
医療費:病院・診療所での診察、手術、薬剤費、入院費など、健康保険の適用されるすべての医療サービスにかかる費用の総称。
そして療養費は、
療養費:医療費のうち、いったん全額自己負担した後で、健康保険から払い戻しを受けられるケースや通常の医療機関での受診とは異なり、例外的に健康保険が適用されるケースです。
整骨院や鍼灸院は「通常の医療機関での受診とは異なり、例外的に健康保険が適用されるケース」に当てはまる為、療養費扱いとなります。
通常、健康保険が適用されるのは「医師が行う治療」に限られています。
しかし整骨院は医師ではなく柔道整復師が施術を行うため、原則として健康保険の対象外となります。
そのため、療養費を活用して健康保険を適用しているという事になります。
そして同時に、償還払いや受領委任払いの理由でもあります。
医療費と療養費の推移について
皆さん、医療費の何%が療養費だと思いますか!?
正解は、約1%です!
びっくりですよね!
令和4年度だと、医療費総数が46兆6,967億円で、そのうち療養費等が4,610億円です。
さらに医療費総数に対して柔道整復は0.6%、マッサージは0.1%、はりきゅうも0.1%とかなり少ない結果となります。
では具体的な金額をグラフで紹介します。



いかがでしょうか?
金額の差額が大きいので別々のグラフになり分かりにくいと思いますが、医療費総数は年々上昇傾向にあります。
それに対して柔道整復は平成23年度の4,127億円を最後に年々下がっている傾向にあります。
あはきは緩やかに上昇傾向にあります。
気になる点が、柔道整復のみ下がっている点ですよね。
なぜ柔道整復は下降傾向なのか?
平成23年度の4,127億円までは恐らく上昇傾向にあったと思われます。
平成24年度に何があったかというと、推測にはなりますが、負傷原因の明確化や審査・指導の強化が背景にあります。
療養費の不正請求防止のため、この頃から様々なルールが適正化されていったようです。
それから徐々に下がっていき、コロナ禍の令和2年では医療費総数も一時的に下がりました。
令和3年度で少し上昇しましたが、4年度でまた柔道整復は下降傾向に戻りました。
令和5年度以降のデータがまだ出てませんので、今後が気になるところです!
最後に
柔道整復の療養費が下降傾向なのは、適正化されたルールを守った上で健康保険を使うようになった表れだと思います。
逆にあはきは上昇傾向にありますが、これは療養費の算定額が医療費同様の割合で年々上がっている等の良い理由が含まれていると思います。
今回は、柔道整復の下降傾向を伝える事で先生方にマイナスな印象を与えないか心配で躊躇しましたが、現状を知る事の方が大切だと思いブログに書きました!
この他にも分からない事や調べて欲しい事があれば、お気軽にいつき総研の久保までご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございます。