柔道整復療養費の令和8年度料金改定(案)が発表されました。

こんにちは!
いつき総研の久保です。
令和8年4月30日に、今年度の「柔道整復療養費の料金改定(案)」が発表されました。
ただし、あくまで「案」の段階であり、現時点では確定ではありません。
その点ご注意いただきながらお読みください。
柔道整復療養費の令和8年度料金改定(案)
改定率:+0.60%

今回の改定率は+0.60%と、物価高騰も考慮された内容となっています。
過去10年と比較しても、比較的大きな上昇幅となっています。
主な料金改定

| 旧 | 新 | |
| 初検料 | 1,550円 | 1,560円(+10円) |
| 再検料 | 410円 | 420円(+10円)※1回→2回へ |
| 施療料 | 760円 | 770円(+10円) |
| 後療料 | 505円 | 550円(+45円) |
| 温罨法 | 75円 | 80円(+5円) |
| 冷罨法 | 85円 | 80円(-5円) |
| 電療料 | 33円 | 46円(+13円) |
| 明細書発行加算 | 月1回 | 1回ごとに10円加算 |
料金は全体的に引き上げられていますが、
同時に算定ルールも大きく見直されています。
初検料・再検料の見直し

初検料について
これまで初検料は、条件を満たせば同一月内で複数回算定することも可能でした。
しかし今後は、
施術終了または中止後、3ヶ月(歴月)が経過していない場合は算定不可
となります。
つまり、
3ヶ月以上、施術していない期間がないと初検料は算定できない
というルールに変更されます。
なお、「治癒」の場合の取り扱いについては資料上明確な記載がないため、正式な発表を待つ必要があります。
再検料について
一方で再検料は、1回 → 2回まで算定可能に変更となりました。
また、施術終了後1ヶ月以上経過で算定可能となります。
「歴月」の考え方(重要)
ここは少し分かりづらいポイントです。
「歴月」とは日数ではなく、カレンダー上の月単位でカウントする考え方です。
1月10日終了でも
1月30日終了でも
カウントは同じになります。
そのため、
となります。
※2026年5月14日追記
本記載につきましては、解釈に関して複数の考え方が成り立つ可能性があるため、補足いたします。
本件においては通知文上「歴月」という表記が用いられておりますが、当該用語については公的な定義が明確に確認できておりません。
また、従来用いられている「暦月」との関係性についても明示されていない状況です。
そのため、本表記については誤記または表記上の揺れである可能性も含め、現時点では解釈が確定できないものと考えております。
今後示される正式な通知や取扱いに基づき、改めて判断が必要になるものと認識しております。
後療料の引き上げと2部位目の逓減導入

後療料(打撲・捻挫)は大幅に引き上げられ、
となります。
しかし同時に、
が導入されます。(温罨法料等も対象)
実際の算定額比較
【新】
550円(後療) + 80円(温罨法) + 46円(電療) = 676円
【旧】
505円(後療) + 75円(温罨法) + 33円(電療) = 613円
差額まとめ
1部位目の差額、1日当たり新676円 ー 旧613円で63円プラス
2部位目の差額、1日当たり新541円(80%逓減)ー 旧613円で72円マイナス
3部位目の差額、1日当たり新406円(60%逓減)ー 旧368円(60%逓減)で38円プラス
という結果になります。
となります。
ただし、初検料や再検料が算定できないケースは増えるため、
施術所によって売上の増減は変わると考えられます。
明細書発行加算の見直し

名称が、
「明細書発行体制加算」→「明細書発行加算」
に変更され、
1回ごとに10円加算
となります。
明細書の変更点
・負傷名または施術部位の記載が追加予定
・原則、毎回発行が前提
となります。
現場での注意点
部位の確定が難しいケースもありますが、
明細書には、
「施術の経過により変更される可能性がある」旨の記載が予定されています。
ただし、
保険者にレセプトと明細書の内容差異は指摘される可能性あり
この点は注意が必要です。
その他のルール見直し

特に気になる点として、
長期・多部位患者への対応強化
があります。
具体的には、
直近1年間で通算8ヶ月以上通算9部位以上の患者は、償還払いへ変更対象
となる可能性があります。
今後、審査が厳しくなるポイントとして注意が必要です。
引き続きの検討事項

今回の改定を踏まえ、
複数部位施術や算定ルールなどについては、今後も検討が続く予定です。
詳細は以下リンクをご確認ください。
柔道整復療養費の令和8年度料金改定(案)参考資料
最後に
今回の改定は、
単価アップ+ルール厳格化
という内容になっています。
繰り返しになりますが、現時点では「案」であり確定ではありません。
例年の流れでは、5月末頃に確定する可能性が高いです。
また今回は、7月1日施行(通常より1ヶ月余裕あり)となっています。
ただし、
・レセプト用紙の様式変更
・明細書対応
など、まだ不明点も多いため、
今後の動向をしっかりチェックしていく必要があります。
確定情報が出ましたら、改めてブログでもご案内いたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本記事は資料をもとに読み解いた内容となっているため、一部解釈に誤りがある可能性があります。あらかじめご了承ください。
