令和8年度 あはき療養費改定まとめ|変更点を分かりやすく解説

こんにちは!
いつき総研の久保です。

今回は、令和8年度のあはき療養費改定についてまとめました。
施行日は、令和8年7月1日です。
料金改定だけでなく、訪問施術の区分や算定方法、同意書・明細書の取扱いなど、実務に影響の大きい変更が多く含まれていますので、ぜひ一度ご確認ください。

目次

料金の改定と訪問施術の区分見直し

はり、きゅう
初検料
1術1,950円2,000円(+50円)
2術2,230円2,320円(+90円)
施術料
1術1,610円1,650円(+40円)
2術1,770円1,820円(+50円)
訪問施術料1
1術3,910円3,950円(+40円)
2術4,070円4,120円(+50円)
訪問施術料2
1術2,760円2,800円(+40円)
2術2,920円2,970円(+50円)
訪問施術料3(3人~9人の場合)
1術2,070円2,110円(+40円)
2術2,230円2,280円(+50円)
訪問施術料3(10人以上の場合)
1術1,760円廃止
2術1,920円廃止
訪問施術料4(10人~19人の場合)
1術新設1,800円
2術新設1,970円
訪問施術料5(20人以上の場合)
1術新設1,720円
2術新設1,890円
あん摩・マッサージ
マッサージを行った場合
1局所450円470円(+20円)
2局所900円940円(+20円)
3局所1,350円1,410円(+20円)
4局所1,800円1,880円(+20円)
5局所2,250円2,350円(+20円)
訪問施術料1
1局所2,750円2,770円(+20円)
2局所3,200円3,240円(+20円)
3局所3,650円3,710円(+20円)
4局所4,100円4,180円(+20円)
5局所4,550円4,650円(+20円)
訪問施術料2
1局所1,600円1,620円(+20円)
2局所2,050円2,090円(+20円)
3局所2,500円2,560円(+20円)
4局所2,950円3,030円(+20円)
5局所3,400円3,500円(+20円)
訪問施術料3(3人~9人の場合)
1局所910円930円(+20円)
2局所1,360円1,400円(+20円)
3局所1,810円1,870円(+20円)
4局所2,260円2,340円(+20円)
5局所2,710円2,810円(+20円)
訪問施術料3(10人以上の場合)
1局所600円廃止
2局所1,050円廃止
3局所1,500円廃止
4局所1,950円廃止
5局所2,400円廃止
訪問施術料4(10 人~19 人の場合)
1局所新設620円
2局所新設1,090円
3局所新設1,560円
4局所新設2,030円
5局所新設2,500円
訪問施術料5(20 人以上の場合)
1局所新設540円
2局所新設1,010円
3局所新設1,480円
4局所新設1,950円
5局所新設2,420円

今回の改定では、各料金の引き上げに加え、訪問施術料の区分が大きく見直されました。

特に重要なのは以下の点です。

  • 訪問施術料3(10人以上)が廃止
  • 訪問施術料4(10~19人)、訪問施術料5(20人以上)が新設

また、新設された訪問施術料4・5については、「集中率」による減算ルールが設けられています。

同一施設への訪問割合が90%以上となる場合、当該月の当該施設における施術料は80%に減額されます。

施設偏重の運用をしている場合は、収益に直結するため特に注意が必要です。

月16回以降の施術は50%に逓減

はり・きゅう、あん摩マッサージともに、同一患者への施術について

月16回以降は50%に減額

というルールが新たに追加されました。

訪問施術料や電療料なども対象となるため、
頻回施術を行っている場合は、請求額への影響が大きくなります。

(例)鍼灸の場合15回まで16回以降
施術料+電療料1術1,750円875円
2術1,920円960円
訪問施術料11術3,950円1,975円
2術4,120円2,060円
(例)マッサージの場合15回まで16回以降
5局所+温罨法+電療2,650円1,325円
変形徒手矯正術470円235円
訪問施術料1(5局所)4,650円2,325円

同意書の取扱い変更

同意書についても改定が行われています。

主な変更点は以下の通りです。

  • オンライン診療による同意書交付は不可
  • 訂正時は二重線+医師の署名(修正テープ不可)
  • 「留意事項確認」のチェック欄が追加
  • 裏面の記載内容が変更

改定前の同意書は使用できなくなるため、7月以降は要注意です。

明細書の発行義務化と加算の新設

今回の改定で、明細書の発行は

「求められたら」から「原則発行」へ変更

となりました。

つまり、領収証だけでなく
施術内容が分かる明細書も無償で交付する必要があります。

また、新たに

明細書発行加算(10円)

が新設されています。

  • 毎回発行 → 都度算定可能
  • 月まとめ発行 → 月1回算定(条件あり)

明細書の交付方法について(重要ポイント)

明細書の交付については、原則として施術ごとに毎回発行が必要とされています。

ただし、患者の同意がある場合には、1か月単位でまとめて交付することも可能です。
この場合、患者の意向については事前に文書で確認(署名)を得る必要があります。

一方で、通知には以下のような記載があります。

「患者の求めに応じ、又は訪問施術を行う場合であって、明細書を1か月単位で交付する場合は…」

この文言から整理すると、

・通常の施術所内施術→ 月まとめ交付には患者の文書同意が必要
・訪問施術の場合→ 月単位での交付が認められている(明文化)

その他の変更点

  • 自己施術・自家施術は療養費対象外
  • 正当な理由なく請求を遅らせることは不可
  • マッサージは1日1回まで
  • 訪問時に通所施術料は原則算定不可(例外あり)

他にも変更点がありますので、
詳細は、厚労省の通知文書をご確認お願いします。

まとめ

今回の改定は単なる料金改定ではなく、

  • 訪問施術の算定構造の見直し
  • 頻回施術への制限
  • 明細書発行の義務化

など、運用そのものに影響する内容が多い改定となっています。

特に、

  • 訪問施術の「集中率」
  • 月16回以降の逓減
  • 同意書の見直し
  • 明細書の発行ルール

この4点は、収益や実務に直結する重要ポイントです。

今後、レセプト用紙の変更やシステム対応が必要になる可能性もありますので、
所属団体やレセコン会社の案内もあわせてご確認ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

▼詳細は厚労省通知をご確認ください▼
はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給について(令和8年6月5日保発0605第8号)
「はり師、きゅう師及びあん摩マッサージ指圧師の施術に係る療養費に関する受領委任の取扱いについて」の一部改正について(令和8年6月5日保発0605第9号)
「はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給の留意事項等について」の一部改正について(令和8年6月5日保医発0605第3号)
はり・きゅう及びあんま・マッサージに係る明細書について(通知)(令和8年6月5日保医発0605第4号)

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