令和8年度療養費改定「明細書発行加算」とは?

こんにちは。
いつき総研のばーやんです。
令和8年度の柔道整復療養費改定では、「明細書発行体制加算」が見直され、新たに「明細書発行加算」が創設されました。
「名前が変わっただけ?」
「今までと何が違うの?」
「毎回発行しなければならないの?」
このような疑問をお持ちの先生も多いのではないでしょうか。
今回の改定は単なる名称変更ではなく、制度の考え方そのものが大きく変わった改定です。
この記事では、令和6年度との違いや、令和8年度からの運用方法、注意点について詳しく解説します。
令和6年度と令和8年度の違い
まずは両制度の違いを見てみましょう。
| 令和6年度 明細書発行体制加算 | 令和8年度 明細書発行加算 | |
| 評価対象 | 明細書を発行できる体制 | 実際に明細書を発行したこと |
| 算定額 | 月1回10円 | 明細書発行1回につき10円 |
| 算定条件 | 無償交付体制を整備 | 明細書を実際に交付 |
今回の改定で最も大きなポイントは、
「体制を評価する制度」から「実際に発行したことを評価する制度」へ変更されたことです。
令和6年度「明細書発行体制加算」とは?
令和6年10月から導入された「明細書発行体制加算」は、
患者へ無償で明細書を発行できる環境を整えている施術所
を評価する制度でした。
具体的には、
- 明細書発行機能付きのレセコンを導入している
- 患者へ無償で交付できる体制を整えている
- 院内掲示など必要事項を満たしている
といった条件を満たすことで、
患者1人につき月1回10円
を算定することができました。
つまり、「明細書を発行できる体制があること」が評価対象だったわけです。
- 月4回来院
- 月内で1回のみ算定可能
→ 明細書発行体制加算:10円
令和8年度「明細書発行加算」とは?
令和8年度改定では、この考え方が大きく変わりました。
新設された「明細書発行加算」は、
患者へ実際に明細書を交付したこと
が算定要件となっています。
実際に患者へ明細書を交付して初めて算定できる加算となります。
- 来院のたびに明細書を発行
→ 明細書発行加算:10円 × 4回 = 40円
「発行した回数」がそのまま算定回数になる
明細書の内容変更
令和8年度からは、従来の記載内容に加えて、
負傷名または施術部位
を記載することが求められています。
これは患者自身が、「どの部位にどのような施術を受けたか」
をより分かりやすく確認できるようにすることが目的です。
今後の運用方法
原則は毎回交付
令和8年度からは、患者から一部負担金等の支払いを受けるごとに、明細書を交付することが原則となります。
つまり、施術を行い窓口で支払いを受けた際には、その都度明細書を交付し明細書発行加算を算定します。
月まとめ発行も可能
一方で、患者から
「毎回はいらないので月1回まとめてください」
という希望があった場合は、
月1回まとめて交付する運用も認められています。
ただし、この場合は
患者本人からの申し出かつ月1回交付することの署名を頂く必要があります。
頂いた署名は院内で保管しておきましょう。
また、加算は「発行回数」に対して算定するため、月1回まとめて交付した場合は10円を1回のみ算定となります。
月まとめの意思確認様式は以下ファイル
明細書を発行しなかった場合はどうなる?
先生方が気になるのは、この点ではないでしょうか。
結論として、
明細書を発行しなければ、明細書発行加算は算定できません。
また、患者から交付不要の申し出がないにもかかわらず、明細書を発行していない場合は、制度上の原則運用に沿っていないことになります。
現時点で公表されている通知では、
「明細書を発行しなかったこと」に対する直接的な罰則や返還規定までは示されていませんが、原則発行が基本ルールとなりますのでガイドラインを守って運用していきましょう。
まとめ
令和8年度改定は、単なる名称変更ではありません。
これまでの
「明細書を発行できる体制を整えていることを評価する制度」
から、
「実際に明細書を発行したことを評価する制度」
へと大きく考え方が変わりました。
今後は、適切な運用だけでなく、発行履歴や患者の同意記録などを適切に管理することも重要になります。
「柔道整復師の施術に係る療養費について(通知)」の一部改正について
柔道整復施術療養費に係る疑義解釈資料
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